「間違いだらけのクルマ選び」最終版に思ふ
私はわりとクルマが好きです。
どれくらい好きかというと、かつてある病気を宣告された際、「特定疾病一時金」が保険で出ると知るや否やカーディーラを廻ってカタログを集め、入院中に購入車を検討、一時退院が決まった瞬間にオープンカーをオーダーしてしまったくらいです。
その際にも参考にしていた「間違いだらけのクルマ選び」が今年を持って終了となるのだそうです。
「間違いだらけ~」というフレーズはクルマ本以外にもよく使われていますが、嚆矢(はじまり)となったのが1976年刊行の「間違いだらけのクルマ選び」。
その年のベストセラーとなり、続編とあわせると120万部も売れたそうです。
その後も年度版として毎年書き下ろしが発売されていたのですが、30年でその幕を閉じることとなりました。
私が買い始めたのは、92年頃からでしたから、その歴史の半分くらいとお付き合いしてきたわけです。
はじめのうちは次に買うクルマの参考書として読んでいましたが、そのうち「クルマ」そのものに興味が広がり、過去の事も知りたくなって、オークションサイトで「間違い~」の旧年版も買い求めたりしたものです。
「好きなクルマ」だけじゃなく、その歴史とか、当時の社会との関係とか、より広い興味を向けさせてくれた著者の徳大寺有恒氏には、とても感謝しています。
趣味って「好き」を踏み出したところに真の面白さがあるものだから。