「オタマジャクシ降ってきた」?
6月5日付「北國新聞」朝刊社会面(3面)に掲載されていた驚きの記事です。
「それは、原稿の締め切りに追われていた4日夕方のことだった。」
という、(新聞としては)奇妙な書き出しの記事を要約すると、
・七尾市中島市民センターの職員M氏が「ペタペタ」という音を聞いた
・黒いものが落ちてきた、良く見ると「オタマジャクシ」
・約100匹、300平方mにわたって落ちていた、多くはつぶれて息絶えていた
(生き残った奴もいたのか?)
・専門家に確認したところ「トノサマガエルのオタマジャクシ」との回答
・同駐車場南西100mに水田が広がっているが、間に3階建の庁舎がある
・「竜巻」により巻き上げられた水棲生物が降ってきた、というのが唯一の合理的説明
・しかし気象台では竜巻は観測されず、「オタマジャクシ」だけ、というのも奇妙
「真相はお天道さまだけが知っているようだ。」と、完全に放り投げたような(これまた新聞らしからぬ)言葉で記事は結ばれています。
こういった事件は「ファフロッキーズ現象」と称され、世界各地で「カエル」「石」「ワニ」!など、さまざまな落下物が確認されているとのこと。私も子供のころ、科学読み物だか怪奇読み物(その境界は非常に曖昧)で読んだ覚えがあります。
そしてたまたま、今何度めかの再読中だった村上春樹著「海辺のカフカ」でも「イワシとアジが降ってきた(第18章)」というくだりがあり、その偶然にちょっとビックリ。
劇中では「テレビの報道車も詰めかけ、大騒ぎ」になったのですが、こちらは上記の地方紙が伝えるくらい、ネット掲示板でもまったく話題になっていなかったので、ついブログで紹介してしましました。
もし、もう少し近くで起きた事件だったら、現場に駆け付け、「生き残った」オタマジャクシを確保、「アマ降りガエル成長日記」というブログを開設、それが書籍化、TVドラマ化、映画化されて印税で左うちわ! なあんて・・・。
ところで村上春樹氏、といえば新作「1Q84」が話題です。
もう四半世紀くらい、彼の小説のファンですが、「文庫化までジッと我慢の子」状態。
ケチくさい、と言われそうですが、私は村上氏に限らず、小説は文庫で読んだほうが味わい深いような気がするのです。
好きなものをあえて2~3年待つ、なんとなく「俺もオトナになったなあ」と思ってみたり。