現在もふぐの取り扱いは免許制となっており、内臓の取り扱いは厳重に制限されていますが、なぜここ石川県では特例的に「ふぐの子糠漬」の製造、販売が認められているのでしょうか?
実は製造者と石川県水産試験場の二人三脚による長年の努力と研究の賜物なのです。
「ふぐの子糠漬」は昔から作られ、食されてきたという事実が先にあり、「なぜ食べられるのか」を製造者、石川県が協力して長期間研究してきました。
その結果、塩漬の過程でふぐの卵巣に含まれる水分とともに毒素(テトロドトキシン)が染み出してかなりの部分が除去され、その後糠漬にすることで、糠床の微生物が残りの毒素も分解してしまうことが判りました。
長年の実験データが揃っており、同一条件で作られたふぐの子糠漬は過去に一人の中毒者も出していないことから、県も製造販売を許可したのです。
現在でも追証のため、製造ごとに公的機関(石川県予防医学協会)による検査を受け、合格した証のシールを貼り付けたもののみを販売しております。